アジア(Tokyo)に最適なOkta FGAのリージョンを探してみる #OpenFGA
Okta FGAが提供する認可サーバーは、2024年8月現在、US/AU/EU(米国/オーストラリア/ヨーロッパ)の3つからリージョンを選択できます。
認可はアプリケーションから頻繁に参照される可能性があるため、レイテンシーの高低はリージョン選択の重要な観点の一つとなります。
今回は、東京にあるデータセンターからOkta FGAの認可サーバーにアクセスする場合に、どのリージョンを選べばいいのか、認可チェックにかかる時間をもとに考証したいと思います。
Okta FGAとは
Okta FGAは、Okta社が提供している開発者向けのスケーラブルな認証サービス(SaaS)です。Okta FGAは、オープンソースの認可ソリューションであるOpenFGAに基づいています。
Okta FGAとOpenFGAの概要についてはこちらを参照ください。
検証
シナリオ
- GatlingサーバーからOkta FGAの各リージョンの認可サーバーに対して、認可チェックAPIを呼び出し、そのレスポンス時間を計測する
- 秒間20リクエストを600秒間でAPIを呼び出す
前提
- AWS上のap-northeast-1リージョンにEC2インスタンス(Gatlingサーバー)を構築
- Okta FGAのFree trialでアカウントを作成し、認可モデルとタプルを登録する
- Okta FGAの認可クライアントを作成し、認可APIを実行できるように設定する
結果
※50パーセンタイル値に着目して評価しています
米国(US)
394 ms
オーストラリア(AU)
427 ms
ヨーロッパ(EU)
909 ms
結論
米国(US)とオーストラリア(AU)と、僅差ではあるのですが、偏差が小さく応答時間が安定しているのは米国(US)だと判断できそうです。よって、東京リージョンからアクセスする場合のOkta FGAの認可サーバーは、特に理由が無ければ米国(US)リージョンを選択するのが良いと思います。